FC2ブログ

ココナッツ図書館 夜間書庫

魔女とコヨーテ」
第二話 遠吠え

第二話: 遠吠え 1

2009.03.29  *Edit 

cheskey night 200

第二話 遠吠え 

 若き副伯を名乗った人物を前にして、シェリルは心臓が高鳴るのを覚えた。
 黒髪の上品な顔立ちの青年は、まだ十八歳だという。シェリルとほぼ同じ年だ。
「長い道のりですが、どうぞよろしくお願いします」
「こちらこそ、よろしくお願いします」
 丁寧に礼を取った彼に対し、パーティーのリーダーも慌てて頭を下げる。
 シェリルは礼儀正しい副伯の優雅な動きにうっとりと見入った。

 シェリルたちは、護衛や荷運びなどを行っては報酬を受け取って生活している冒険者たちだ。
 彼女たち一行は慎重に仕事を選び、確実な実績を築いてきた結果、中流商人や貴族たちから指名をもらうようになった。
 冒険者といっても、ごろつきと紙一重だ。大切な人間の護衛や貴重品を運ぶにあたって、信頼できるシェリルたちのような冒険者は重宝がられた。護衛すべき人間や品物を略奪してしまう連中も少なくないからだ。
 今回の仕事は、先日爵位を継いだばかりの、この若い副伯の護衛だった。
 先代である父の死後に爵位を継ぎ、先日、この王都にて、正式に王に新たな領主として認められたばかりだ。この後、彼は領地に戻ることになる。
 問題は彼の留守中に領地を治めている叔父だ。
 彼が新たに爵位を継ぐ時にも、一悶着あったらしい。王の承認を得るまでは、彼を跡継ぎと認めないと言い出し、領地での山ほどの仕事を抱えながら、新しい副伯が王都への旅に出る羽目になったのも、叔父が原因だ。
 先代の一粒種である新副伯は、幼い頃から体があまり丈夫ではなく、先代の末の弟である叔父は、そこにつけこんで、かなり前から領主の地位を狙っていたらしい。先代の存命中から兄の仕事を手伝っていた叔父は、それなりに領地内にも味方を持っている。新副伯に血筋の正当性があっても、油断はできない。
 旅は暗殺に最も向いている。盗賊を装って集団で相手を始末することは簡単だ。
 新副伯は王都に来る途中で、遠縁に当たる伯爵領に立ち寄った際、身の危険を訴えた。
 折りしも、伯爵お抱えの商人が、隊商を組んで丁度王都から副伯領近辺に旅立つところであった。伯爵は隊商の主に紹介状を書き、若い副伯を保護して、副伯領近辺まで同行させてくれるように頼んだ。
 それだけでなく、慎重で面倒見のいい伯爵は、彼が知る中で最も旅慣れ、最も信頼できる冒険者であるシェリルたちを、別途、領地までの副伯の護衛として雇い入れることにして、早速王都にいる彼女らに使いを出した。

 シェリルたちは王都の宿屋で、国王への謁見を済ませて正式に副伯に封ぜられた青年貴族と対面した。
 理知的で穏やかな黒髪の青年と目が合っただけで、シェリルは顔に熱が上り、鼓動が早くなるのが分かった。
 その彼女の様子を見ながら、仲間たちは、また病気が始まったかと、こっそり目配せしあった。彼女は貴族的な風貌の男性に滅法弱い。
 シェリルはそんな仲間たちの様子には気づかず、どこか線の細い、典雅なこの青年を、持てる力の全てを尽くして守ろうと決心していた。そしてもしかしてもしかすると、そこに愛が生まれるかもしれない。
 彼女は地位に執着がある訳では決してなかったが、貴族の生活に憧れが無くもない。
 この美青年の妻となって、田舎の屋敷でのんびり暮らす図などを想像していると、副伯が口を開いた。
「特に何も無いことを祈っています。身内が信用ならないなど、お恥ずかしい話ですが……」
「いいえ、実際にはありふれた話ですよ。この王都の近辺の貴族の方々は、お身内こそ最も警戒してらっしゃるのではないですかね」
 自嘲する副伯に向かって、パーティーのリーダーの男が慰めるように言い、彼のカップに葡萄酒を注いでやった。
 その時、小柄な女性が副伯の背後から姿を現した。彼は女性に気づくと、一同が座っているテーブルに招いた。
 金髪の若く可憐な女性だ。彼女はシェリルたちに対してはにかむように視線をそらしながら、副伯の隣に座る。
「ご紹介が遅れました。妻です」
 やはり照れたように微笑みながら、女性を紹介する副伯の言葉で、シェリルの夢は膨らむ前に砕け散った。一体何度目の失恋なのだろう。
 仲間たちは無表情の内で、大いに嘆いているであろう彼女の心を思い、再び目配せを交し合った。


「もーやる気無いんですけど……」
「何言ってるのよ。伯爵に紹介された仕事でしょ。もう少し気合入れてよ」
 宿屋で一泊した翌日、隊商の出発場所である町外れの馬車広場に向かいながら、一同の最後尾でシェリルは何度もため息をついた。ぐずっている彼女を仲間のマライアがたしなめている。
「だって、あんなに若いのに、もう既婚者だなんて……がーっかり」
「若いって、もう十八でしょ。私たちみたいな流れ者はともかく、世間では結婚しててもおかしくないわよ。貴族なら尚更じゃないの」
 そんなものなのかとシェリルは思った。
 幼い頃に両親の元を離れてから、魔術師ギルドで育った彼女は、幅広く豊富な知識を持っていたが、意外と世間の常識に疎い部分もある。
 確かにあの年の若い貴族に、婚約者や妻がいてもおかしくはない。むしろ、いない方が不自然かもしれない。夢見た自分が甘かった。
 でも奥さんがいるならいるで、余計な期待を持たせる前に最初から紹介して欲しい。
 勝手なことを考えながらも、シェリルは気持ちを切り替えようとした。
 マライアの言う通り、今回は彼女たちのパーティーの最上顧客とも言うべき、伯爵からの依頼だ。個人的な失恋──時間にして一瞬の恋ではあったが──は忘れて、仕事に全力を尽くすべきだろう。
 半年ほど前に、伯爵の娘の囮となる大仕事を引き受けたことがきっかけで、以来シェリルたちを贔屓にしてくれている。ここのところ、シェリルたちの名声がうなぎのぼりに上がっているのも、伯爵の引き立てがあってこそだ。
 今回の仕事も、失敗は許されない。

 マライアと他愛も無い話をしている内に、広場に着いた。
 いくつもの荷馬車が並び、商人や召使いがせわしなく働いている。その周囲に所狭しと荷物が積んであった。彼女たちと同業の冒険者や護衛として雇われた傭兵も、辺りをたむろしていた。
 街道の旅は危険だ。追いはぎが横行しているこの地域では、護衛は欠かせない。シェリルたちも、最初はこういった隊商の護衛の仕事から始めたものだった。
 伯爵のお抱え商人とは初めて会うが、他の商人たちがすぐに教えてくれた。
 隊商の主は、恰幅よく、気持ちのいい壮年の男で、快く副伯夫婦とシェリルたち一行を迎え入れてくれた。
「この度はお世話になります」
 丁寧に礼を取る若い夫婦に、商人は目を細めてみせた。
「いえいえ、副伯とご一緒できるなど、光栄ですよ。ご領地が落ち着かれた後は、ぜひ私どもを御用達にしていただきたいものですな」
 本気か冗談か分からないことを言いながら、彼は豪快に笑い、続けてシェリルたちに目を向けた。リーダーの男が短く挨拶をすると、彼は再び破顔する。
「君たちの話は伯爵から伺っているよ。大層な腕利きということだね。これで今回の旅も安心だな」
 商人の言葉に、シェリルとマライアは目を合わせて、軽く嘆息した。
 伯爵がどう言ったかは分からないが、随分と過大評価されているようだ。
「私の護衛隊があちらにいる。あくまで彼らは私たちと荷物、あんた方は副伯の護衛だが、話し合っておいた方がいいこともあるだろう」
 商人が指差した方には、荷馬車が三台止まっていた。結構な規模の荷物だ。その一角に、武装した数人の男たちの姿が見える。
 シェリルたちはその場を離れ、傭兵たちの元へ向かった。
 男たちは五人。いずれも剣や槍で身を固めた、それなりに経験を積んでいそうな戦士たちだ。伯爵お抱えの商人のことだ。腕の立つ戦士を雇う余裕があるのだろう。
 男たちの中から、口ひげを生やした、三十代半ばの男が進み出た。姿勢のいい歩き方からして、元は軍人かもしれないとシェリルは思った。
「お前たちは副伯の護衛か」
 挨拶も無しに、男は尊大に問いかけた。
「ああ。よろしく頼む」
 シェリルたちのリーダー、スタンリーは微笑んだが、男はにこりともせずに言い放った。
「貴族だか何だか知らんが、ここでの護衛の隊長は俺だ。あんたたちも副伯も、護衛に関しては俺の指示に従ってもらう」
 好意どころか愛想の欠片も感じられない態度だった。
 男の後ろにいる他の護衛たちも、にやついていたり、彼女たちを半ば睨みつけたりと、歓迎していないことを隠そうともしない。
「分かったよ」
 冷静なスタンリーは静かな、しかし幾分固くなった声で応じた。
「『分かりました』だろう。口のきき方には気をつけろ。繰り返すが、隊長は俺だ」
 目をすがめ、隊長を名乗る男は再び無愛想な声を発した。
 愛想の無い態度といい、上下関係を作りたがるところといい、やはりこの男は元軍人だろうとシェリルは苦々しく思った。彼女はこの手の権威にこだわる男は好きではない。
「了解致しました、隊長殿」
 皮肉を込めてスタンリーがばか丁寧に言い直すと、男は初めて口の端を吊り上げて笑った。
「それでいい」
 用は済んだとばかりに踵を返し、隊長はその場を去って商人の方へ歩き出す。シェリルはその背中に向かって石でも投げつけてやりたいと思った。
「悪く思うな。ああいう人なんだ」
 荷物に腰掛けた傭兵の一人が、あまり上品でない笑みを浮かべながら、シェリルたちに話しかけてきた。隊長と比べるとまだ若く、二十代初め頃に見える。日に焼けた肌と、同じく日に焼けたような赤みがかった金髪が印象的だ。
「別に……何とも思ってない」
 スタンリーは肩を竦めて答える。男はさらに続けた。
「それがいい。隊長殿はずっとここの商人殿の護衛をまとめる仕事をしているから、それなりのプライドがあるんだろ。俺たちも今回の旅で昨日雇われたんだが、あんたたちと同じことを言われたよ」
 男は他の護衛たちと視線を交し合った。
 彼ら四人はこの旅の為だけに雇われているようだが、あの隊長を名乗る男は、ずっと前から商人に雇われているのだろう。荒くれ者を統率するのは楽ではない。なめられては終わりだ。あの隊長の横柄な態度も理由あってのことだったのだ。
 そうは理解できても、不愉快だという思いは消えるわけではないが。
「それに副伯の奥さん以外に女が二人もいるんじゃね。俺たちの面倒が増えるだけだ」
「ちょっと、どういうこと?」シェリルの隣でマライアが男の台詞を遮った。「私たちも護衛として雇われているのよ。女だからって、あなたたちに何の面倒をかけるっていうの?」
 男は突然食ってかかったマライアに面食らったようだが、すぐにまた顔を歪めた。
「いや、隊長がそう思うだろうってことだよ。女嫌いみたいだぜ、あの人。……俺は別に何とも思ってないよ。むしろ女の子は大歓迎だね」
 男はシェリルとマライアをかわるがわる、遠慮の無い視線で見つめた。
 修道女あがりで、生真面目なマライアは、もう一度男に何か言おうとしたが、その前に男の背後にいた別の傭兵が口を開いた。
「私も一応女なんだけど」
 掠れたような声は、女にしてはかなり低い。
 シェリルが目をやったその姿も、ぱっと見ただけでは、男にしか見えなかった。
 剣を腰に下げ、他の護衛のように旅行に向いた皮鎧を身に纏っている。その体型はしなやかそうではあったが、肩や腹あたりに筋肉がついていた。屈強というほどでもないが、女性らしい丸みからはほど遠い。身長も、男性としては平均的なスタンリーと同じくらいだろう。女性にしてはかなりの長身だ。黒い髪は後ろで一つに束ねられていた。
「おお、忘れてたよ。お前さんも一応女だっけな」 
 最初に話しかけた傭兵は、にやつきながら振り返った。応じるように、女傭兵は伏せ気味だった顔をあげ、シェリルたちの方を見た。
 目が合うと、女は微笑んだ。親しみの持てる笑顔だった。
「私はジャクリーン。よろしく」
 やっと好意的な反応に出会えた。シェリルも思わず微笑み返した。
「あたしはシェリル。こっちはマライア。女同士よろしくね」
「女だからって、あんまり一緒にされたくないんだけど。その体つきじゃ、ろくに戦えないんじゃない? せいぜい足手まといにならないでね」
 シェリルの挨拶を弾き飛ばすように冷笑を浮かべると、ジャクリーンと名乗った女はそのまま荷馬車の方へと歩き出した。他の護衛二人も薄笑いを浮かべて、シェリルたちには挨拶もせず、彼女の後を追った。
 どうも隊長以外の護衛たちにも全く歓迎されていないようだ。
 再び不機嫌に唇を噛むシェリルを、残った金髪の傭兵が面白そうに見つめていた。
「あいつもああいう女なんだ。悪く思うな」
「どういう人たちが護衛についているのか、よく分かった」
 シェリルが皮肉を返すと、何故か傭兵は破顔した。
「まあ、俺たちだけでも仲良くやろうよ。俺はウォルター。よろしく」
 そう言う彼も、シェリルとマライアの方を見てはいたが、スタンリーたち他の男性には見向きもしなかった。
 道中、居心地はよろしくなさそうだ。


 通常の小規模な隊商なら、ロバや荷馬車に荷物を積み、護衛は徒歩で移動するのが普通だ。
 しかし伯爵お抱え商人は、彼と助手三人、護衛五人に、副伯夫婦とシェリルたちを馬車に分乗させてくれた。お陰で移動は非常に順調であった。
 これも副伯の為の、商人の配慮のようだった。移動が早ければ旅も早く終わり、その分危険にさらされる時間も減る。護衛であるシェリルたちも、彼の心遣いに感謝した。
 しかし。
 やはり道中の居心地は良くはなかった。
 シェリルたち五人は、全員副伯夫婦と同じ馬車に乗りたいと主張したが、例の隊長に一蹴された。どの馬車も均等に守る必要があるし、一箇所にだけ人間が固まると、馬の疲労が溜まるからだという。
 商人も護衛の方法に関しては、隊長に一任してあるらしく、シェリルたちの弁護をしてくれることはなかった。それだけ隊長を信頼しているのだろう。
 だがおかげで、シェリルたち仲間は二台に分かれることになってしまった。副伯夫婦が乗る二台目の馬車には、スタンリーたちが乗っている。
 シェリルは彼らと分かれて最後尾の馬車に乗る破目になった。

「あんたさあ」
 同じ馬車に乗り合わせたウォルターと名乗った男は、移動中もしきりに話しかけてきた。
「何でこんな商売やってるわけ? 見たとこ戦いに向いているようにも見えねえけど」
 しかもその質問もあまりにも不躾だ。シェリルはつっけんどんに答えた。
「どうでもいいでしょ」
「もしかして、そいつの女?」
 ウォルターは、シェリルの横で、腕組みをして目を閉じている仲間の男を顎で差した。寝ているわけではないが、無口な彼は居心地が悪いと、このような瞑想じみた状態に入ってしまう。
「違うよ」
「じゃあ、他の馬車に乗ってる奴らの女か?」
「違うったら」
 さらに突っ込んで尋ねてくるウォルターにシェリルがやや声を荒げると、彼の隣に座っているジャクリーンがウォルターの肩を軽く叩いて、忍び笑いを漏らした。
「誰かの女とは限らないよ。全員の共有物かもしれない」
 ウォルターも低く笑う。
「そうだなあ。羨ましい話だな」
 その視線が彼女の顔や、小柄で豊満な体に意味ありげに纏わりついた。シェリルの頭に血が上る。
「どういう意味?」
 こんな侮辱は初めてのことではないが、正面切ってこれだけ言われては、黙っていられない。目を吊り上げて不穏な声で問い返す。
「冗談だよ。あんた、かわいいから、こんな用心棒やってるのが勿体ないってだけの話だ。本気で怒るな」
 金髪の傭兵は声をあげて笑った。
 どうも退屈しのぎに彼らにからかわれているらしい。小柄で優しげな顔立ちの彼女は、相手に安心感を与える反面、こうしてなめられてしまうことも多い。
 マライアやスタンリーが同じ馬車にいれば、彼らをたしなめてもくれるのだろうが、二人とも副伯の馬車に同乗している。
 マライアと仲のいいシェリルは、長い道中ぜひとも彼女と一緒にいたかったが、ウォルターの視線に彼女を曝していることを嫌ったのか、スタンリーが連れて行ってしまった。はっきりと聞いたことはないが、スタンリーはマライアに気があるようだ。
 最後尾の馬車には、幸か不幸か、ウォルターとジャクリーンが乗っている。今一緒にいる同じパーティーの男は、根はいい人間だが、面倒見はよくない。シェリルがこうしてウォルターたちに不愉快な冗談を言われていても、無視を決め込んでいた。
「本当にかわいいよね」ジャクリーンは手元で短剣を弄びながら、さらに挑発的な視線を投げてくる。「お飾りを連れて歩くなんて、あんたのとこのパーティーも、余裕あるんだねえ」
 怒ったら負けだ。
 シェリルは女傭兵の嫌味を黙殺した。男に言われるよりも、同性からの悪意の方が遥かに胸の奥に嫌な匂いを撒き散らす気がする。
「もうやめとけよ、ジャクリーン。シェリルが泣いちゃうだろ」
 誰が泣くか、と思ったが、ウォルターが女の台詞を止めてくれたのはありがたかった。あれ以上言われれば、元々気の長い方でないシェリルは、我慢できなかったかもしれない。
 ジャクリーンは大袈裟に肩を竦めた。
「あんたって、ほんとに女には優しいんだね。私は、何もできない女が、あんたみたいな調子に乗った男にちやほやされてるのがむかつくんだけど」
「俺の勝手だろ。お前がごついからって、シェリルを僻むなよ」
「ひがんじゃいないよ。胸や尻が大きくたって、戦いの役には立ちゃしないからね。ま、自分の身くらいは自分で守って欲しいね」
 ジャクリーンの言葉に、シェリルの体は一瞬震えた。男に体型をからかわれるのは慣れているが、同性だと腹立たしさは倍増する。
 好きでこの体型に生まれた訳ではない。彼女のような、細身の筋肉質で、長身に生まれればどんなによかっただろうと思う。シェリルの方がジャクリーンをひがみたいくらいだ。
 シェリルの形相の変化に気づいたのか、ウォルターはやや声を低く落とした。
「僻んでるようにしか聞こえないな。お前、もう黙ってろよ」
 シェリルの方からは彼の表情は見えなかったが、ジャクリーンはそれを見ると、鼻を鳴らして口を噤んだ。
 彼は次にシェリルを振り返った。
「気にすんな。荷物のついでにあんた一人くらい、俺が守ってやるよ」
 皮肉の混じらない笑顔のウォルターに、彼女は返事も返さず、隣の仲間を見習って、腕組みをして目を閉じた。

BackNext
  
ネット小説ランキング>【R18部門】>魔女とコヨーテに投票
 ↑ネット小説の人気投票です。投票していただけると励みになります。


登録させていただいているサイト様
「山間の城の物語」に投票
 ↑現在連載中の「山間の城の物語」が気に入ったら、クリックして投票してください。
「乙女の裏路地」へ 「にほんブログ村 小説ブログ」へ
fc2ブログランキングへ投票 「十八禁恋愛私花集」へ
*Edit TB(0) | CO(2)

~ Comment ~

管理人のみ閲覧できます 

このコメントは管理人のみ閲覧できます

Re: NoTitle 

>Hさん

こちらにもコメントいただいていて、ありがとうございます~!
修正記事、確認しました。
ちゃっちゃと直して、どうにか形にしたら、大々的(?)に公開したいです。
自分のブログでしたら、もう少し登録できるサイトさんも増えますし、画像も公開できるのが、少し嬉しいです♪

そして、お忙しいのに、作品まで読んでいただいて、ありがとうございます~。
あと1回で完結ですので、向こうを書きつつ、こっちを直していきたいです。
読みたい作品や本も多いし、時間が欲しい~~。
管理者のみ表示。 | 非公開コメント投稿可能です。

~ Trackback ~

トラックバックURL


⇒ この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

 ◆Home  ◆Novel List  ◆All  ◆通常ブログ画面  ▲PageTop