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王都の冒険者たち」
番外編一 冒険の合間に・風呂場にて

番外編一: 冒険の合間に・風呂場にて 5

2010.03.18  *Edit 

 もう一度唇が重ねられる。吐息が交錯し、舌と舌が触れ合った。
「ん……」
 ミクエルの溜め息が吐き出され、微かな声が耳に届く。唇を押し付け、舌で口内を探りながら、彼は時折、同じような小さな声をあげた。
 あたかもミクエルが口づけに興奮しているようであったが、その実、少年の悩ましいような声によって、感情を煽られているのは、プリシラだった。彼女の方が息遣いが荒い。
 それを知っていて、この少年は切なく響く、微かな呻きをあげているのだろうか。だとしたら、初めてだなんてとんでもない。口づけに関して、この年にしては、相当修練を積んでいるか、天性の才能があるかのどちらかだ。
 頭の片隅で、ミクエルの唇や舌、頬を撫でる指先の動きを冷静に推し量る一方で、意識は熱を持ち、溶け始めようとしている。
(何やってんの、あたし)
 二人の唾液と舌で口の中が満たされて息苦しくなり、やっとプリシラは我に返った。
 先ほどミクエルは何と言った。プリシラが彼を翻弄した分、彼にも好きなようにさせろと言わなかったか。
 冗談ではない。それとこれとは別の話だ。なんだかよくは分からないが、ミクエルは見た目通りの初心な少年ではないらしい。だからといって、むしろ尚更、こんな年下の男に好きなようにされてたまるか。
 頬を押えている手を振り払うように、強く顔をそむけると、案外簡単に唇が外れた。
「そのへんにしときなさいよ。コレほどいて……」
 睨み据えるプリシラに、ミクエルはまったく頓着しない。タオルで手首を縛られて、腕を動かせないプリシラの体を静かに抱きしめると、体重を預けてきた。
 湯の中で正座していた彼女は、そのままのしかかられ、仰向けに浴槽に沈みそうになる。慌てて背後に回された、縛められたままの手を床に付いて、体を支えた。肩に触れるか触れないかまで伸びた、切りっぱなしの褐色の髪が湯に浸かって広がった。
「どいてよ、こら。水ん中に沈める気?」
 鼻息荒くプリシラが声を上げる間にも、ミクエルは正座した彼女の膝に、上から跨った。小柄とはいえ、全体重をかけられると、脚が動かせない。
「そんな、きゃんきゃん吠えないで」
 プリシラの頬に唇を触れさせながら、ミクエルは囁いた。いつもの鼻にかかった甲高い声であったが、その響きは泰然としている。吐息が頬と耳を撫でた。
「きゃんきゃん!?」
 半分鳥肌を立たせて、プリシラは叫んだ。彼女の低音の恫喝を聞いた人間は、女はもちろん、荒くれ男でさえ動揺を見せるというのに、犬の吠え声に聞こえるというのは、侮辱以外の何物でもない。
「だって、子犬が一生懸命、相手を脅かそうとして吠えてるみたいだよ」
 子犬はどっちだよ。
 睨み上げると、ミクエルと正面から視線がぶつかる。眉間に皺を寄せるプリシラに対し、少年は相変わらず微笑んでいる。脅しが効いていないのは間違いない。
 いつもプリシラが抑えた声と共に、鋭い一瞥をくれるだけで、ミクエルは青ざめたり、苦笑しながら言うことを聞いている。なのに、今の彼は何だろう。まるで別人、知らない人間だ。
 ミクエルの頭が動き、湯に沈むまいと、体を反らして突っ張るプリシラの鎖骨に、唇が触れた。
 舌が伸びる。ミクエルが骨の上の肌を舐めた。再び鳥肌が立つような感覚に襲われる。舌が首筋から鎖骨のあたりを音を立てて舐め回す。あどけないミクエルにおよそ不似合いな、ぴちゃぴちゃと下品な音が聞こえる。背中で上体を支えている腕が僅かに震えた。
「肌、きれい……」
 ミクエルが囁くと、吐息が唾液に濡れた肌を撫でる。一瞬、そこだけ妙に冷たくなった。プリシラはミクエルに目を向けたが、彼は彼女の胸元に視線を落としたままだった。
「なんとなく知ってたけど、このへん、ホントに日に焼けてなくて綺麗だね」
 プリシラに幾分重みを預けたまま、彼女の鎖骨を今度はミクエルの指がなぞる。
 ミクエルが言う通り、冬が長く、日照時間が短い北方で育ったプリシラは、元々は色白だ。だがじきに、日差しの下で荷物運びや護衛をするようになると、顔や腕は男たちと同様、あっという間に日に焼けて小麦色に近くなった。北方では逆に、男も女も小麦色の肌の人間こそ、健康だと湛えられる。温暖な王都ではまるっきり逆なのだから、人間、いつでも珍しいものが好きなのかもしれない。
 男たちのように、上半身裸で労働に精を出していたわけではないプリシラの胸元は、生まれた時とほとんど同じく、白くて滑らかだ。濡れた肌はしっとりとしていて、上質の綿を思わせる。 鎖骨を何度かなぞっていたミクエルの唇が、不意に強く彼女の肌を吸った。
「うっ……」
 思わず微かな呻きをあげる。ミクエルの唇に肌が引っ張られているのが分かる。プリシラも唇を噛み、続く溜め息をこらえた。頭の後ろが相変わらずぞくぞくする。
 肌を吸いながら、ミクエルの手はプリシラの胸へと滑る。ミクエルほとではないが、鍛えた筋肉を持つ彼女の胸には、軟らかな脂肪はほとんど無い。思春期の少女のような微かな膨らみを、ミクエルの指先が、そっと撫でる。撫でながらさらに鎖骨の皮膚を吸われる。彼の動きに翻弄され、意識が攪拌されていくようだった。

 ミクエルが唇を離す。顔を上げた彼と視線が合わさる。無邪気に微笑んだミクエルの頬に、もう涙の跡は見えない。
 プリシラの膝の上に座り、左手で彼女の肩を押さえながら、ミクエルはプリシラの瞳を覗き込んだ。浴場の中に灯された明かりはやや薄暗く、ミクエルの瞳が翳って見える。
 ゆっくりと乳房を撫でていたミクエルの右手が、その先端を摘み上げた。突然襲ってきた快楽に、プリシラは目を閉じて耐える。
 肩を押えていた左手が、反対側の乳房にも触れる。代わりにミクエルは、彼の体重をより深く預け、プリシラにのしかかってきた。ミクエルの胸が彼女の鳩尾に押し付けられる。膝の上に図々しく座り込んだミクエルの柔らかい尻の感触がある。下腹を優しくくすぐる、彼の恥毛。そしてプリシラの臍のあたりには、硬く、軟らかく、熱い肉茎が触れる。目にしたわけではないが、それが先ほどと同じように、硬く膨張し始めているのを、彼女の肌は知っていた。
「胸ちっちゃいんだね」
 両の乳首を玩びながら、ミクエルが小さな笑いを漏らした。
 普段の生活では特に気にしていない。むしろ激しく動き回る時には、胸の膨らみなど無い方がいい。鎧を着ける時も、他の女戦士のように、わざわざ布を巻いて、膨らみを潰す必要もない。
 だが男に抱かれている時は、やはりもう少しふくよかな膨らみがあって欲しいと思わずにいられない。男を慰め、楽しませるには、プリシラの胸は少々貧相だ。
 しかし、恋人でもないミクエルなどに言われる筋合いはない。
「大きなお世話よ。見りゃ分かるでしょ」
 少しずつ乱れる呼吸をさとられないように、息を吐き出しながら一気に言うと、ミクエルは再びプリシラの頬に唇を寄せた。
「怒んないで。小さい方が可愛いよ」
 たった今、鼻にかかった声で囁かれた言葉を聞いて、プリシラの顔に緩やかな熱が広がる。
 小さい、可愛いなどと言われたのは、随分久しぶりのような気がする。いつだってプリシラが男から告げられるのは、綺麗、格好いい、素敵、そういった類の褒め言葉だった。そう賛美されるたび、彼女は誇らしかった。
 可愛いなどとは、子供に使う言葉だ。明らかに相手を下に見ている。プライドの高いプリシラにとって、可愛いとは侮辱に近い台詞だったはずだ。
 でも何故、こんなに胸をかき乱されるのだろう。先ほどまで、プリシラこそミクエルの方を可愛いと思っていたのに、その相手に同じことを言われて、嫌な気分になるどころか、張り詰めていたものが、静かに緩んでいく気がする。
「小さい方が感じやすいって言うし」
 ミクエルの指先が、乳首をねじるように、さらに強くつまむ。唇を噛んで声をこらえたが、鼻の奥から淡い溜め息が漏れた。
 そんなプリシラの様子を、ミクエルはじっと見つめている。その顔はいつもと変わらず、優しげであどけない。再び胸の奥底をつねられるような気がした。

 ミクエルの顔が沈んだ。小さな胸の膨らみに、音を立てて口づけされる。彼は何度もそのあたりに唇を触れさせた。
 彼のプリシラへの触れ方は丁寧だ。彼女を崇拝する男たちに、こうした類の愛撫は何度か受けたことがある。しかしそれをこんな不自由な体勢で、拘束されたまま、施されているのは、全く未知の感覚だった。どちらがどちらを従わせているのか、従っているのか、分からなくなる。
 舌先が乳房の先端を突く。指で摘まれ、挟まれた乳首は、薄い薔薇色に色づき、固く尖っている。
 ミクエルの唇がそこに吸いついた。柔らかい唇の内側で、乳頭を優しく吸い込みながら、舌が先端を撫で、時折歯を立てられる。そこから甘い、切ない感覚が流れ込んでくる。体が熱くなり、身をのたうたせたい。溜め息や呻きをこらえるのも限界だ。官能の疼きが、出口を探して体中で暴れ回っている。体を支えている両腕が微かに震えた。
 しかもまるで、ミクエルに愛撫させる為に、自分の体を支えているみたいではないか。
 そう思った瞬間、腕からすっと力が抜け、肘が折れてプリシラの上半身は湯の中に沈んだ。体中が温かい湯で包まれ、視界が濁った水で満たされる。その向こうに消えたミクエルの表情は見えなかった。
 だがミクエルから解放されたのは一瞬だった。すぐに、少年のほっそりした腕に抱え起こされる。
「大丈夫? 疲れた?」
 首を振って、顔回りの水滴を飛ばす。顔や首に不快に張り付いたプリシラの濡れた髪を、ミクエルがどけてくれた。しかし彼はまだ彼女の膝にどっかりと座ったままである。
「疲れるに決まってるでしょ。いつまでのっかってんのよ」
 体中にまとわりつく感覚を振り払うように、尖った声で言うが、少年はまだにこにこと笑っている。
「だって、どいたら逃げられちゃうよー」
(よーじゃねえ。逃げるに決まってんだろが)
 思ったが、何故か口には出さなかった。
「あたし、あんたの椅子じゃないんだけど」
「今は僕の椅子だよ」
 腰からすとんと力が抜けた。
 一瞬の内に頭の天辺まで湧き上がった反論も屈辱も、悪びれもしないミクエルの顔を見ていると、勢いを失って、腹の底に溜まるだけだ。消えたわけではない、それらの怒りに似た感情は、プリシラの別の部分に火をつける。
 冗談にしろ、家畜や物扱いされるなんて許せない。
 しかし許せないからといって、どうすればいい。現にミクエルはプリシラの膝に腰掛け、プリシラは両手を動かすことができない。動けないのでは、彼に従うしかない。
 その諦観は、かつて彼女が経験したことがないほど甘美だった。

 膝の上にのしかかっている尻が、僅かに後ろに動く。ミクエルの上半身は、少しだけプリシラから離れた。ぼんやりと彼を見つめるプリシラに、安心させるように少年は軽く口づける。
 手慣れた動作。一体、どこで覚えたんだろう。
 訝るうちに、ミクエルの手はプリシラの両脚の間に伸びて、湯の中で揺らいでいる、褐色の繊毛を撫でた。彼は視線を下に向け、自分が弄っている箇所に見入っているようだった。プリシラもつられて、湯の中に視線を落とす。彼女の陰毛を指先で玩んでいるミクエルの手が見えた。そのすぐそばに、プリシラの膝に跨ったままの、彼の股間が目に入る。彼女のものより薄い、茶色い恥毛の間から、がっしりとした男根が立ち上がっている。
 唇が震えた。瞳が潤む。この子、私を見て、私を探って、こんなに興奮している。それは先ほどミクエルと重なった時とは、また微妙に異なる感銘だった。
 閉じた脚の間に器用に潜り込んだミクエルの指は、プリシラの陰裂の端に触れる。指先で強く押えられると、もどかしいような快感が立ちのぼってくる。再び鼻の奥からか細い吐息が漏れた。
 ミクエルの指は、穏やかな動きでプリシラの陰裂の奥に入ってくる。その中にある小さな肉の突起に触れた。膨らみ始めたそこは、優しく押えられると、痺れるような甘く鋭い感覚を伝えてくる。
「く……」
 こらえきれず、食いしばった歯から呻きが漏れた。それに気づいたミクエルは小さく笑う。
「我慢しなくていいのに。……それともここ、あんまり感じない?」
 ゆっくりと陰核を撫でていた指の動きが急に変わる。小刻みに震わせるような刺激を伝えてくる。
(こいつ、かまととぶって、やっぱり知ってるんだ)
 先ほどは覚束ない動きで、プリシラの体を恐る恐る触っていたミクエルだが、やはり女の体のことはひととおり知っているらしい。どこが快楽を呼ぶか、どう触れ、どう囁けば女が喜ぶか。堅物坊主だと思っていたのに、一体どこでこんなことを覚えたのだろう。 
「……あ!」
 思わず甲高い声をあげ、背を反らせるプリシラの上体を、ミクエルのもう片方の腕が支えた。
「もっと強い方がいい?」
 刺激された小さな突起は、少しずつ膨れ上がり、裂け目の奥から顔を出そうとしている。そこにさらに力を加えて押してくるミクエルの指の動きは、卑猥なほどだ。なのに、顔を歪めるプリシラに尋ねてくる少年の表情は、情欲をほとんど感じさせない。普段、料理の味付けについて訊いてくる時と同じ顔である。
 あんなに股間のものを硬くしているくせに。
 手が動かせれば、プリシラだってミクエルを快楽の海にひきずりこんでやることもできるのに、動けないからそれもままならない。
「ずるい……! あっ……は……あ!」
 体の中心から次々と湧き出てくる、切なく鋭い快感に徐々に意識を削られながら、彼女は切れ切れに小さく叫んだ。
「ずるいって? なんでー?」
 わざとらしく首を傾げながら、ミクエルはプリシラの顔を覗き込んでくる。そうしながら、彼は彼女の陰核に触れる動きをさらに強めた。強烈な刺激が押し寄せて、プリシラは目を閉じた。
「ふっ……だって、あたしばっかり……」
「プリシラばっかり、なに?」
 彼女が答えられずにいると、ミクエルはさらに指の動きを早める。瞑った目の奥で、光が瞬いた気がする。強烈な快楽が、突き刺さるように襲ってくる。
「あう……! ん……や……!」
「ねー、なにー?」
 もはや悦楽を隠すこともできず、動かせない手足に代わって、もどかしく上体を揺さぶるプリシラに向かって、意地悪くミクエルが問い続ける。彼の鼻にかかった声が、耳から甘く忍び込んできた。
 ミクエルから離れようとするように仰け反るプリシラの背を、彼の左腕がぐいと抱き寄せる。胸の中心にある、尖った乳首に再びミクエルの唇が触れた。軽く歯を立てられると、先ほどよりもっと鋭い、痺れるような快感が流れてくる。
「あっ、あん……!」
「プリシラ、可愛い~。大好き」
 喘ぎながら、我知らず甘い声を漏らすと、ミクエルは笑いを含みながら囁いた。
 もう、だめだ。この子に勝てない。
 意識がへなへなと崩れ落ちていく。頭がぼうっとなり、滲んだ涙で視界が潤む。赤子のように乳首を吸っているミクエルの髪が、プリシラの胸を撫でた。
 それでいて、少年の指先は、休みなく快楽の源を刺激し続ける。
「うっ……ううううっ……まって!」
 汗がふき出し、声が震え始めた。鳩尾あたりの筋肉が、小刻みに震える。
「やだ」
 楽しげにつぶやいたミクエルの声が、初めて情欲に歪んだ気がする。けれど深くその響きを感じる間もなく、さらに動きを強めた彼の指先から送り込まれる刺激に、なにもかも飲み込まれていく。強く撫でられながら押し潰される陰核は、痛いほどだったが、紙一重の強烈な愉悦を伝えてきた。
「やっ……うっ……あっあっあっ……!」
「もっと感じて、プリシラ」
「あ……はっ……ああああん!」
「僕のことも呼んで」
 懇願するような、甘いミクエルの声が放たれるたび、頭の中が熱くなって、意識が収縮していくようだ。懇願などではない。命令だった。
「ミクエル……ミクエル、ミクエル……!」
 喘ぐように自分に跨る少年の名前を叫びながら、プリシラの意識は高みへと急速に昇っていく。
「プリシラ」
 今プリシラが感じているもの、すべてを受け止めるようにミクエルが優しく熱く囁いた。体をほとんど動かせず、行き場のない悦楽はその瞬間、プリシラの意識の中で沸騰する。
「あああっ! だめ……イク……あっ……あーっ!」
 おののくプリシラの叫びが、湯気のこもった丸天井に響く。 
 少年は絶頂に達した女を潤んだ瞳で見つめ、満足そうに笑った。

 何度かびくびくと体を震わせた後、呼吸を乱れさせたプリシラは、そのままミクエルに体を預けた。もう意地も誇りも使い尽くしてしまって、どこにもない。ミクエルに体を支えられていることに、何の抵抗も無くなってしまった。
 相変わらずプリシラの膝に座ったまま、ミクエルは彼女の体を抱き寄せて、くちづけした。するりと忍び込んでくる彼の舌に、自然に自分の舌を絡ませる。息苦しいが、少しでもミクエルの体の一部に触れていたい。
 唾液が混ざり合う、長いくちづけの後、ミクエルはやっとプリシラの膝から体を浮かせた。大きく波立った湯がプリシラの体に緩やかにぶつかる。背中で腕を縛られたまま、僅かな水の動きにすら翻弄されるプリシラを、立ち上がったミクエルの腕が抱え起こす。立ったまま向かい合うと、ミクエルの目線は、プリシラよりほんの少し下にある。
「こっち来て」
 ミクエルはプリシラの背を押して、先ほど彼女たちが重なった、浴槽の縁へと導く。ミクエルの頬はやや紅潮していたが、表情は相変わらず穏やかで、薄明かりの中、大きな瞳が輝いているのが見えた。ただ彼の脚の間から立ち上がるものだけが、彼の興奮を語っている。
 逆らうことなど考えも及ばず、プリシラはミクエルに従った。普段なら考えられないことである。
 先刻ミクエルを座らせた辺りに来ると、ミクエルはプリシラの背中を思いがけず強く押した。上半身が浴槽の縁にうつ伏せに倒される。
「そのままおとなしくしててね」
 プリシラの背中を押えながら、ミクエルは彼女の背後に回った。突き出された尻の前で、彼が屈む気配がする。
「ちょっと……やめてよ」
 慌てて上半身を起こそうとするが、ミクエルの腕に押さえ込まれた。
「静かにしててってば」
 手を使えないので、背筋の力だけで体を起こさなければならないが、先ほどの恍惚からまだ抜け切っていないプリシラは、思うように力を入れることができない。
 引き締まった尻をミクエルの手がしっかりと掴んだ。
 喘ぎが喉の奥から漏れる。屈辱か、官能か。もう分からないし、どちらでもいい。

 
 プリシラの尻は鍛えられて引き締まっていたが、色白で滑らかだ。掴むと固い弾力がある。それを押し広げると、ぎゅっと締まった肛門と、その下に息づく彼女の最も大切な場所が見える。
 ミクエルに見られていることを知って、屈辱と同時に快楽を感じているのだろう。プリシラの小さな尻は小刻みに震えている。普段、彼を含めた男たちを低い声で恫喝している女が、捕まえられた兎のように、無防備に秘所を晒している。しかもそこは、ミクエルの愛撫によって、濡れそぼり、陰唇や恥毛を愛液にまみれさせていた。触れると指先がぬるぬると滑る。
「う……や……」
 おとなしく浴槽の縁にうつ伏せになったプリシラが、か細い声をあげる。無論ミクエルは、彼女のそんな声を聞いたことはなかった。強がっていても、やはり女は可愛い。
「いっぱい濡れてる……すごい」
 吐息がプリシラの陰裂にかぶさるように囁くと、彼女の尻は再びひくりと動いた。
 目の前で丸見えになっている裂け目を、そっと押し広げる。浴場の薄明かりでは、はっきりとは見えないそこは、独特の淫靡な暗がりを作り出していた。指を差し入れると、ねちゃりと粘ついた音がする。
「今すごい音した」
「言わないでよ……」
 弱々しく呟かれると、尚恥ずかしがらせたくなる。ミクエルは、陰裂に沈めた中指をそっと動かした。快楽の粘液に満たされたそこは、卑猥な音を立てて攪拌される。子供の頃から傭兵として働いてきた彼女は、野生の獣のように全身鍛え上げられている。だがミクエルが今探っているそこだけは、柔らかく温かい。
「ねちゃねちゃいってるよ。ねえ、さっきのそんなに気持ちよかった?」
 プリシラは答えず、僅かに何度か尻を震わせるだけだった。羞恥のあまり、答えることもままならないのだろうか。
「ねえってば」
 もう一度囁きながら、ミクエルは探り当てたプリシラの入り口に、指先を埋め込んだ。突っ伏していたプリシラの頭が跳ね上がる。
「あ……っ! ああああっ!」
 彼女の体の中はさらに熱い。ぬるぬるとぬめるそこは天国だ。生きている内にこの天国を味わわなくて、どうする。死んでから神の前で行儀よく美女に囲まれても、何も嬉しくはないとミクエルは思う。
 先刻プリシラに触れた時は、初心な童貞を装っていたが、今度は彼の持てる限りの技術を駆使してやるつもりだった。童貞の振りをして、年上の女に快楽に導いてもらうのは楽であるし、ミクエルの好きな遊び方であったが、同じパーティーの女になめられっぱなしでは、後々都合が悪い。今後、完全に奴隷扱いされるのも癪だった。

 元はミクエルの目的は、エミリーであった。
 長い時間をかけて、内気な美少女と信頼関係を築いてきたのだ。そろそろ、ご褒美があってもいいだろう。いきなり体の関係を持つことは無理だとしても、あの奥手な少女の関心を少しずつ引いて、何とか彼の遊び相手にしたかった。
 特に焦っていたわけではない。ミクエルとしても、パーティーの信頼関係を壊したくはなかった。 
 だが今夜、教会に挨拶に行った帰り、浴場から女が一人出て行くのを目にした時、千載一遇の機会だと思った。ミクエルが教会に出かける少し前、プリシラとエミリーが、連れ立って浴場に出かけていったのだ。
 普段はプリシラの方が風呂が早い。てっきり彼は、プリシラが先に浴場から出て行き、エミリーが一人でのんびり風呂に浸かっていると思ったのだ。
 ミクエルはほくそ笑み、入り口の扉に掛けられた、女性入浴中を示す布を悠々と取っ払って、中に入っていった。脱衣所に置いてある着替えの持ち主を確かめなかったのは、大きな失敗である。
 入り口の布に気づかなかった振りをして、入浴中のエミリーとはち合わせになれば、少なくとも彼女の可憐な肉体が拝める。洒落っ気の無い、修道女のようなローブに隠されたエミリーの体は、恐らく意外に豊満だろうと、ミクエルは見当をつけていた。
 エミリーの反応と彼の立ち回り次第では、それ以上のことがあるかもしれない。
 そんな期待をしていたのだが、案に反して、一人で風呂に浸かっていたのは、プリシラの方であった。
 彼女に見つかった時は、殺されるかと思ったが、普段からプリシラの世話も焼いているせいか、怒鳴りつけられたり、殴られたりすることもなかった。 
 しかしまさか、あの強面が好きそうなプリシラが、ミクエルに興味を示すとは思わなかった。
(よっぽど飢えてたんだろうな)
 無論、それをそのまま口にすれば、本当に彼の命は無かっただろう。
 ミクエル自身、最近女と縁が無かった為、経験によって磨かれたであろうプリシラの丁寧な愛撫を、初心な少年の振りを続けながら、思うさま楽しんだ。
 だが犯されっぱなしというのも悔しい。やはり女は最後には屈服させたい。 

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~ Comment ~

RE: 拍手お返事 >Kさん 

こんばんはー。拍手、ありがとうございます!

お祝いビールですね。ご相伴に与りたいです。…ウーロン茶で(笑)
お邪魔な上司が異動になるとは、嬉しいですねえ。

ミクエル…どこで学んだんでしょうね(笑)
そのあたりも、いずれ番外編第二弾で…。
二面性のある人、いいですよねー。リバーシブルに楽しめるというか…^^

次回は予想通りです(笑)
更新は先になりますねー。…あああ、変なところで…。
読んでいただいて、ありがとうございます~。
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