FC2ブログ

ココナッツ図書館 夜間書庫

魔女とコヨーテ」
第四話 捕獲

第四話: 捕獲 7

2009.06.27  *Edit 

 計り知れない安らぎに満たされる。なのに鼓動ばかりが高まり、息が苦しいほどだった。
 塞がれた唇を開いて懸命に空気を吸い込もうとするが、その度に彼の唇が追いすがり、また塞がれてしまう。唇を重ねたまま息を吸い込むと、霧のような濃密な彼の吐息が喉に入り込み、むせそうになった。だが咳き込むのはこらえた。
 長いくちづけだった。
 呼吸が浅くなってきたせいか、意識が奥底から霞んでいくようだ。絶えずゆっくり髪を撫で続けるコヨーテの掌の動きが、いつもよりずっと甘やかに感じられた。
 彼と初めて唇を重ねた時のことを、彼女ははっきり覚えている。
 瞼を透かす月明かり。秋の夜の冷たい空気の手触り。体のすぐ横に感じる彼の重み。目を閉じていたのに、彼女の唇に触れたのが彼の唇だと本能的に察知していた。
 しかしその時の印象はおぼろげだ。その夜はあまりにも多くのことが彼女に降りかかり、そして彼女の内側からも初めて感じる衝動がいくつも湧き上がった。くちづけのささやかな感触は、その後に押し寄せた様々な感情の奔流に押し流されてしまったようだった。
 それから何度唇を重ね合わせたか、もう覚えていない。ただ彼とのくちづけはいつも、その抱擁と同じように、決して清らかでない情熱にまみれていて、紛れもなく交接の一部であることを思い知らされた。彼の舌の動きと唾液の匂いは彼女を興奮させたが、心のある一部分が満たされることはなかった。
 貪るように、しかし同時にこんなに慈しむようにくちづけされたのは初めてだ。
 目を開けて、彼がどんな表情をしているのか見てみたい。
 けれどどうしても怖くてできなかった。

 下唇を吸われる。
 彼の舌が入り込んでくる予感がしたが、それを結びにしたように逆に彼の唇は彼女から離れた。
 胸を震わせながら、大きく息を吸い込んだ。泣いていたおかげで鼻がつまり、唯一呼吸のできる口を塞がれていたので、本当に苦しかった。牢屋の湿って冷たい空気が一気に肺を冷やす。それでも頭の一部は、霞がかかったようにぼうっとしていた。
 コヨーテは何を思ったか、首を壁側に向けると、そちらに歩み寄った。その姿を首だけ動かしてぼんやりと追う。
 彼の視線の先を見てぎょっとした。意識が急にはっきりする。壁際にはありがたくもない拷問器具が積まれていたからだ。棘の生えた巨大な棍棒やら、鎖、内側にやはり棘を埋め込んだ鉄製のベルトなどが無造作に置かれている。
 いくら何でもコヨーテがその棍棒で、腹立ち紛れに今さら彼女の頭を殴るとも思えないが、何しろ彼の意図は読みにくい。その後姿を見ていて俄かに不安がこみ上げ、緊張から体が固くなった。逆に今までどれだけ体が緩んでいたか分かる。
 振り向いた彼が手にしている物に素早く目を走らせる。小振りの乗馬鞭だった。
 縛られたまま身を竦ませるシェリルに近づき、彼は手にした鞭の先端を彼女の顎にかけて、顔を上げさせた。皮を棒状に編込んたもので、先端は僅かに楕円に固められている。それは少々しなって、彼女の顔の重みを支えていた。
 一度、どこかの貴族に、スタンリーが同じことをされたことがある。貴族以外の人間を見下している態度を隠そうともしない、下品な男だった。依頼された件をスタンリーが吟味するような表情を見せた時、下級貴族は腰に下げていた鞭を取って、彼の顎を上げさせ、金が欲しいのなら考える必要は無いと言い放ったのだった。
 ある意味で法の外にいる冒険者たちは意外に誇り高い。冷静なスタンリーでなければ、その仕打ちの屈辱をこらえることができなかっただろう。
 無論彼が頼んできた仕事は断ったが、シェリルは腹の虫が納まらず、他の仲間には内緒で、その貴族の家に二、三日の間大量の鴉を呼びつけてやったりした。鴉の鳴き声と糞に、貴族が大層悩まされたと聞いて、やっと気が治まったものだ。
 他人事ながらそれほど業腹だったことと同じ目に合っても、爪の先ほども怒りなど感じない。ただ芯の細い不安と、彼の慈悲を請いたいような、卑屈な気持ちが立ち上ってくるだけだ。
「さっきはよくもヒトの体をおもちゃにしてくれたよね。ちょっと調子に乗ってない?」
 彼女の頭を弾ませるように、彼は何度か乗馬鞭を軽く持ち上げた。
「もう思い知ったよ……。謝ってるでしょ」
 顎にしなやかな皮の感触を感じた。コヨーテの褐色の瞳を見ていると、震えがくる。でも目を逸らすことができない。
「まだだよ。……あんまり懲りてないみたいだね。何、その口のきき方」
 硬化する彼の声は彼女をおののかせる。それは決して純粋な恐怖ではなく、何か得体の知れない予感を含んだ、ざらりとした疼きだった。
「だって……」
「だってじゃない。あんた、すぐだってって言うけど、そこが生意気なんだよ」
 だって。もう一度言おうとして、口を噤んだ。確かに口癖になっているのかもしれない。今初めて気がついた。
 うっすら笑っていた彼は、幾分眉間に皺を寄せて続ける。
「大体ね、この前君のお友達が、君が脱いじゃった下着突き出してきた時だって、君が何も言わないもんだから、僕が言い訳考えてやったってのに、一緒になって、腹抱えてゲラゲラ笑ってたでしょ」
「お腹抱えて笑ってない。膝叩いてただけだよ……」
 首を振りつつ、あの時のコヨーテの情けない顔を思い出すと、ふっという笑いが一瞬鼻から漏れた。耳ざとい彼はさらに眉を寄せる。
「……今、また笑った?」
「笑ってない!」
 慌てて顔を引き締めてもう一度首を振った。
 顎の下にあった鞭がそこから離れ、小さく丸い先端で軽く乳房を叩かれる。彼は何度か同じ動きを繰り返した。痛みは全く無かったが、乗馬鞭が触れる度に揺れ動く乳房が恥ずかしく、目線を床に落とした。
「なんであの時、お友達に自分のパンツですって名乗り出なかったの? おかげで僕が笑い者になるハメになったじゃん」
 鞭の先端が、服の上から乳房の先に触れる。肌着も着ず、寒さに固くなるその形は、服の上からでもくっきりと浮き出ていた。触れられると悪寒が走る。思わず彼女は目を閉じた。閉じたまま囁いた。
「だって、言えないよ、そんなの」
「ほらまた、だってって言う」再び、今度は少し強めに胸を叩かれる。僅かに痛みが走った。「なんで言えなかったの? 正直に外でパンツ脱いで、僕とやったって言えばよかったじゃない」
「言えるわけないよ……」
 弱々しく答えるシェリルの乳房を、乗馬鞭がもう一度叩いた。
「どうして?」
「だって、恥ずかしかったよ。本当のこと言ったら、変態みたいだもん」
「ほんとのことなんだから、仕方ないじゃん。仲間内には、清純派で通してるわけ?」
「そういうんじゃないけど……でも普通言えないよ」
 大体、脱いだ下着を仲間に拾われたのだって、考えるだけで恥ずかしいのだ。それが自分のものであると名乗り出るなどと、できるわけがない。ましてや、彼らにとっては知り合ったばかりの吟遊詩人と、しかも屋外で交わる為に脱いだなどと説明できるはずがないではないか。
 だがコヨーテは執拗に問い詰めてきた。
「普通って言われても分かんないよ。どういうこと? 彼らにばれたら困る理由があるの?」
 シェリルが何か答える前に、彼は左手を伸ばして、彼女の着ている服の紐を器用にほどいた。素肌が冷気に晒されて鳥肌が立つ。もう一段下の紐をほどきながら、彼はさらに笑みを深くした。
「肌着も無しで、これしか着てこなかったの? そんなに僕とやりたかった? よっぽど飢えてたんだね」
 反駁しようとしたが、結局彼の言うことは事実だと気づいた。ただ、飢えていたのは男という性に対してではなく、彼自身に対してだ。彼がそれを分かっているのかどうか、甚だ疑問だったが、そうと説明することもできずにいた。
 彼は右手に持った乗馬鞭で、彼女の服を左右に開いて、胸元をはだけさせた。露わになった尖った乳首に、皮の鞭の先端が触れる。そこから流れた刺激に耐え切れず、その場から小股に数歩後ずさった。
 しかし彼の方も一歩距離を詰めてくる。壁際まで追い詰められただけだった。
「さっきから黙ってるけど、何か答えることないの? 全部事実?」
 詰問されながら、鞭の先端で乳首をなぶられ続ける。閉じた腿のあたりが力み、腰がくねりそうになるのをこらえた。見てはいけないと思うのに、胸元を見下ろしてしまう。自分の乳首がつんと尖って薔薇色に染まり、それが無骨な皮の鞭に何度も転がされている。おもちゃにされているみたいだと思うと、突き上げてくる快感が増した。溜め息までもが震える。
「シェリル。なんか言いなさい」      
 この穏やかな優しい声の主が、自分の乳房を弄んでいる張本人なのだ。乳首から流れてくる感覚が鋭く尖り、彼女を責め立てた。
「は……違う」
 声を出そうとすると、息が弾んで喘ぎが漏れた。それを耳にしたコヨーテは、彼女の真正面で、非常に満足そうに笑った。
「何が違うの。僕としたかったってこと?」
「違わない。それは違わない」
 恥もためらいも無く今度こそ言い切った。どうして彼と重なりたいのかは分からない。でも彼と重なりたいと思うこと自体は、掛け値なしの真実だ。
「そう。それでズボンも穿かないでこんなとこ来たんだ」
 乗馬鞭は彼女の胸から離れ、剥き出しのふくらはぎの横に触れた。豊かな腰や太ももと比べると、すんなりとした膝下を下から撫で上げられる。走り抜けた悪寒のような刺激は、彼と目が合った瞬間、快感だと認識させられた。
「身動きできないとこに、いきなり跨ってこられて、ちょっとびっくりしたよ」
 彼の言葉に赤面する。本当のことだが、そうやって客観的に自分の行為を聞かされると、まるで痴女のようだ。
「サカリがついた時は、いつもああやって男に襲い掛かってんの?」
 からかうような口調で言い、彼は鞭の先端で彼女の丸い膝を撫で、そのまま腿を撫で上げた。服の裾がつられて捲れ上がる。日焼けした少女の顔と比べると、そこから覗いた太ももは驚くほど白い。
「いつもなんて、そんなことない。今日が初めてだよ。あんなことしない」
 男なら誰にでも欲情するわけではない。会う度に彼にはそう言っている気がするのに、いつも同じことを訊かれる。からかわれているだけなのかもしれないが、それでも悲しかった。
「……じゃあ、誰に教えられたの?」
 皮の鞭は何度か彼女の腿を撫でると、内腿をゆっくり撫で上げ、両脚の間に触れた。捲れた裾から下着が覗く。彼は手にした物で、彼女の柔らかさを確かめるように、恥丘を何度か押した。
 恥じらいに体が燃えて、何も答えられない。今のコヨーテの問いすら、耳を駆け抜けていくだけだった。
「僕の為に色々してくれたけど、あれは? 君、口でするのも上手だし、一体誰に仕込まれたの? 今、階段の下で寝てるお友達? それとも君を助けに入ってくれたリーダーの男?」
 さすがにこの問いは、怒りを呼び込んだ。仲間とその友誼の侮辱に他ならない。そんなことを訊かれて、一瞬、彼らと交わるような想像が勝手に働いてしまうことで、彼女は尚更この質問を憎んだ。
 だがいつものように逆上して怒鳴るようなことはしなかった。同じことで何度も怒るのが馬鹿馬鹿しくなってきたし、何回抗議してもそう言われるなら、もう言い返す意味も無い。
 溜め息を吐いて、瞳だけに抑えきれない怒気を込めながら、彼女は呟いた。
「そう思いたいんなら、勝手に思ってれば。聞く気の無い人に何度言っても無駄だし」
 がらりと無愛想に変わったシェリルの声音を聞き、彼はこの質問が彼女の逆鱗に触れたことを知った。だが動けない彼女がいかに怒ろうとも、恐ろしいとも、悪いことをしたとも思わない。むしろ反応が変わって面白くなってきたと、口元が緩んだ。
「へえ、否定しないの。毎晩とっかえひっかえ、あいつらとヤりまくってるんだ」
 恥丘を撫でていた鞭の先端を下にずらして、彼女の脚の間の裂け目の端を探り当てる。下着の上から潜り込ませる様に押し込むと、彼女の体に力が入って強張るのが分かった。
「で、たまたま僕を捕まえたんで、いつもと違う味をつまみ食いしに来たわけ?」
 皮のやや固い先端が、彼女の敏感な部分を押して転がしている。その動きは大味だったが、何かにくるまれたような、もどかしい温かさが上ってくる。両手を縛られたまま、シェリルは膝を合わせてもじもじと僅かに腰をくねらせた。仲間や自分を正面から侮辱されながら、馬を叩くのに使う鞭で秘部をなぶられて、それでも尚快楽を感じている。悔しいのに、屈辱すら頭を熱くさせる彩りにしかならない。
 否定したところで、どうせ信じてもらえない。シェリルはわざと沈黙を保った。しかし、彼女に答えようとさせる為に、彼がどうするのかという淫猥な好奇心がその裏にあることに、気づかないわけにはいかなかった。

 乗馬鞭は彼女の股間から離れると、突然彼女の尻の側面に打ち付けられた。ぴしゃりと派手な音が響く。痛みはそれほどでもなかったが、予期せぬことだった為、シェリルの体は大きく跳ねた。
 酷薄だがどこかに慈愛を秘めたような不思議な眼差しが、慄くシェリルを見下ろした。
「全部認めるの? 君がとんでもなくエッチで、男が大好きで、お友達だけじゃ飽き足らなくて、僕に痴女みたいに襲い掛かったってこと」
 再びコヨーテは乗馬鞭で、彼女の乳房を撫でた。火がついた体は、その感触から、先ほどとは比べ物にならない快感を探り当てた。唇を噛んで声をこらえたが、顔が歪んでしまうのは隠しようがなかった。
「だって……違うって言ったって、信じてくれないでしょ」
 喘ぎながら弱々しく答える。鞭が乳首を転がすように撫で、彼女は言葉を切って息を呑んだ。
「僕が信じるかどうかは問題じゃないの。君は訊かれたことに素直に答えればいい」
 高圧的な言い草なのに、何故か脳がのぼせてくらくらした。こんなに彼が蠱惑的に見えたことはない。
「前から言ってるじゃない。素敵だと思う人はいても、寝たいと思う人なんて他に会ったことないよ」
「また、うまいこと言って」
 彼女の訴えを鼻で笑い、彼は乗馬鞭を服の裾の下に差し入れた。恥丘に再び鞭が押し当てられたと思うと、押し退けた下着の隙間からそれが内側に入ってくる。素肌に直接皮の感触を感じて、嫌悪と小さな快感を同時に覚えた。
 固く組み合わせた皮の先端が、秘部の裂け目に沿って下着の中で何度か動く。締め付けられる甘美な屈辱に、両足が爪先立ちになり、腰が震えて呼吸が荒くなった。そこから濡れた音が時折聞こえる。それが増々少女を興奮させた。
 ほどなくそこから乗馬鞭を引き抜いた彼は、彼女の局部を撫でていたその先端を目にした。白いものの混じった透明の粘液が、べっとりまとわりついている。指先でそれに触れると、彼女の愛液は妖しく糸を引いた。
 恥じらいの為に、床に顔を向けるシェリルの顎に鞭をかけ、顔を上げさせる。既にそのふっくらした頬は真っ赤に染まり、表情は半ば恍惚としていた。
「恥ずかしい?」
 瞭然のことを問われて、シェリルはただ頷いた。コヨーテはさらに目を細める。
「似合わないことするから、こういう目に合うんだよ」
「ごめん……だって……」
「だってって言わないの」
 再び乗馬鞭で乳房を軽く叩かれる。その僅かな痛みは、嫌悪や悲しみなどではなく、ただ陶酔をもたらした。彼に躾けられているみたいだ。
「ごめんなさい。そんなに嫌だったなんて思わなかったの」
「嫌じゃなかったよ、もちろん」
 惨めな気持ちで再び彼女が許しを請うと、コヨーテはけろりとそう言った。
 彼の言っている意味が分からない。惚けて彼を見つめると、鞭で頭を撫でられた。
「腹は立ったけどね。君だって、今嫌じゃないでしょ。──座って」
 そのまま頭頂部に乗馬鞭が押し付けられる。大した力でもなかったが、彼女は彼の命じるままに膝を折って、毛布が敷かれた床に正座した。
 コヨーテもそれに合わせて腰を落とし、彼女の目の前で屈むと、微笑んでみせた。安堵と欲情、何より溢れそうな幸福感に包まれる。
「お尻ちゃんとつけて座って。脚開いて」
 両手を後ろに回されたまま、シェリルは手間取りながら足を崩す。しかし目の前に彼がいるのに、両膝を自ら割って開くことなどできない。
「早く。このままほったらかして帰っちゃうよ」
 半分脅しだということは分かっていた。だがひたすら彼の命令に従わなければという焦燥に包まれる。恥じらいをこらえて、彼女はそっと立てた両膝を開いた。飲み下した羞恥は、腹の底でさらに熱を持ち、劣情を煽り立てる。下腹部が小さく震えた。
 コヨーテは左手でさらに彼女の脚を広げさせると、右手で持った乗馬鞭の先で、下着の上から彼女の局部を撫でた。
「ほらね、すっごい濡れてる。君、気は強いけど、苛めるより苛められる方がスキみたいだね」
 小さな下着は愛液に濡れて、その下の少女の素肌や陰毛が透けるほどだった。はっきりと彼女の唇の形が分かる。
「こんなことされて、嬉しい?」
 彼は鞭の先で、再び彼女の陰核を突いた。
 より正確な場所に触れられ、彼女は腰が浮き上がるほどの快楽を感じた。掠れた悲鳴が吐息に混ざった。
「ねえ、嬉しい? 訊かれたことには答えなさいって」
 さらにぐいぐいと強く肉の芽を押され、シェリルはついに小さな喘ぎ声を漏らした。  
「あ……あっ!」
「嬉しくないの? どっち? やめちゃうよ」
 シェリルとしては、嬌声をもって彼の問いに答えたつもりだったが、彼は執拗に問い詰めてくる。
「嬉しい……」
「こんな恥ずかしいことされて、それでも嬉しい?」
「嬉しい」
 白痴のように何度も頷くと、ようやく彼は満足したようだった。
「素直だね。いつもそうだといいんだけど」
 乗馬鞭を一度放し、コヨーテは彼女の下着の紐を解いて、取り去った。脚を閉じようとしたが、彼に阻まれる。
 興奮して熱くなった部分は一番見せたくない。しかし彼がそこを見たがっているということに、彼女は喜びを覚えた。なんて自分は淫らなんだろうと思いながら。 

 妖しい生き物のような彼女の秘部を目にして、上着の下で下半身がさらに膨らんでくる。一度欲望を吐き出したというのに、もう苦痛に近いほどに昂っていた。
 少女のそこは既に全体が透明な粘液にまみれている。唇は赤黒く染まって膨れ、左右に開き始めていた。興奮した男の下半身は丸分かりだが、女の下半身も脚さえ広げさせれば、こんなに分かりやすい。
 彼女の小さな肉の蕾にそっと指で触れる。そこも大きく膨らんでいた。愛液のぬめりが陰核全体をくるんでいるのが不思議な気がする。普通、愛液は膣から漏れてくるものだが、まれに陰核が濡れる女がいるという話を、どこかの傭兵から聞いたことがあった。シェリルもそんな体質なのだろうか。
 ぬるぬると滑る陰核を撫でると、シェリルは背を丸めて喘いだ。
「あっ……あ……は……!」 
 なんて可愛いんだろう。
 彼は彼女の両脚を掴んで腰を持ち上げさせると、膝をついて屈みこみ、目の前でむきだしになった彼女の秘部に顔を近づけた。
「やだ……恥ずかしい」
 シェリルの弱々しい声が煽情的に聞こえるが、無視した。彼女の一番大切な部分は、愛らしく蠢き、今まで嗅いだことのないような、生々しい濃厚な匂いを放っていた。
 軽く襞のあたりを舐めてやると、少女の嬌声が響く。そのまま舌を上に滑らせ、肉でできた小さな突起を丁寧に持ち上げるように撫でる。確かに陰核にまとわりつく愛液は、膣の愛液と違い、酸味より深い別の味がした。
「あっ、あっ……あーっ!」 
 彼女の切なげな声は、徐々に遠慮がなくなってきていた。快楽の為にすぐさま理性を手放してしまう素直な彼女に、いつも苦笑いが漏れる。
「静かにね。そこの二人は術で眠らせてるんだろうけど、廊下の向こうの君のお友達は、起きちゃうかもしれないよ?」
 彼女は唇を閉じて左右に首を振った。吐息だけを荒げ、目を閉じて快楽に耐える姿が可愛らしい。
 彼が彼女の仲間の小男に打ち込んだ眠り薬も、実はそう簡単に目覚めることができるものではない。よほどのことが無ければ、昼頃までは効いているだろう。
 しかし何だって、あの男はシェリルの危機を感じて、助けに来たのだろう。もう少しで邪魔をされるところだった。
 彼は彼女のそこから顔を離し、再び指で陰核を撫でた。
「どうやってあいつ呼んだの? 元から待ち合わせしてた?」
 快楽を呼ぶ部分を愛撫され続け、彼女は喘ぎながらも首を振った。
「なんだっていいじゃない……」
 シェリルとしては、彼の愛撫を受けている最中に、仲間のことなど思い出したくない。早く快楽に没頭したくて言い放った言葉であった。
「なんで答えられないの?」
 しかし思いがけずコヨーテの声は硬化した。彼の指の動きが止まる。静かな口調ではあったが、シェリルが思わず目を開けて、彼の顔色を伺いたくなるような、冷たい声だった。
「なんでって……」
 話すと長くなるからだ。そう答えるより早く、彼は続ける。  
「あいつとできてるから? だから触媒が無くても助けを呼べたのかな」
 コヨーテは笑っていた。だが相変わらず硬い声の裏側に、焦りのようなものが聞き取れた。気のせいだろうか。
 急に動悸が激しくなる。違う。だめだ。期待してはだめだ。欲望とは違うもので温まろうとする心を、自分で必死に戒める。
 仮に彼がシェリルとイーミルの仲に何か感じ取り、嫉妬を覚えたとしても、それはただの独占欲だろう。自分の物を他人に取り上げられたり、この前彼女の男仲間たちが、踊り子に夢中になっていたのが面白くなかったのと、同じ程度のものだ。
 でも例えそうでも、独占欲を覚えるくらいには、彼は自分にある程度執着している。それを知って、たちまち心の中が暖かく満たされていく。
「違う……。あのね」
 肉体と精神の両方を恍惚とさせながら、息を切らせてシェリルは説明しようとしたが、冷たく遮られた。
「ま、どうでもいいけど」
 コヨーテの指が、今度は膣の方に伸びる。襞を押し広げられるのが分かった。再び羞恥に顔が赤く染まる。
「君が淫乱だってことには変わらないしね。すごいよ、ここ。ぱっくり開いてるし。熱くなって湯気立ってる」
 自分で見えない部分のことを告げられ、涙がにじんだ。恥ずかしい。思わず目を閉じて言い返す。
「だって……あなただってさっき湯気立ててたもん。……あ! ああっ!!」
 入り口に指が押し込まれ、体の芯に重い快楽が落ち込む。彼女は喉を反らせた。
「……まただってって言った」
 一段低くなった彼の声とともに、指が引き抜かれる。目を開けたシェリルは、彼の右手が再び乗馬鞭を掴むのを見た。また何か彼を刺激するようなことを言ってしまったのだろうか。
 不安に顔を僅かに歪める彼女の瞳をじっと見つめ、彼は鞭の先で、あろうことか彼女の秘唇をかき回した。露骨に湿った音が聞こえ、屈辱と一緒になって、彼女の意識を攪拌させる。
「やだ……やめて」
 足で床を蹴って後退しようとしたが、すぐに腰に石壁がぶつかる。もう壁際だ。逃げ場はない。
「やだ? じゃ、どうして欲しい?」
 一転して猫なで声でコヨーテが囁く。相変わらず鞭の先端で局部をなぶられていたが、空いた左手で髪を撫でられ、意識が薄れるほどの陶酔を感じた。
 彼女が彼にどうして欲しいか。それはよく分からない。
 少しでも長くいて欲しい。少しでも近くにいて欲しい。
 重なりたい。いつも彼女の思いはそこに到達した。
「欲しい……」
 素直に言ったつもりだったが、茶色い瞳を揺らめかせて、彼はさらに訊いてきた。
「入れて欲しいってこと?」
 何度も頷く。動けないのがもどかしい。腕が動くなら、彼に力の限りしがみつきたい。
「君みたいな生意気な女には、これで十分だよ」
 不意に彼の目が吊り上がったかと思うと、入り口を撫でていた鞭の先が体の中に押し込められた。
「ああああっ! あ……やだ!」
 馬を叩くような物を、彼が彼女の一番大切な場所に入れてきたことに、彼女は屈辱と衝撃を覚えた。だがその部分から伝わってくるのは、間違いなく快楽だった。
 こんなもの入れられて、気持ちよくなるなんて。
 自分の体に対する、どろりと甘い失望に、さらに体は熱くなる。鋭く甘美な剣で貫かれたようだ。
「やだって……気持ちよさそうじゃん。違う?」
 目を閉じたシェリルの耳に、彼女が愛する涼やかな声が降り注ぐ。体の中に押し込まれた鞭が軽く前後に動かされて、再び悲鳴が唇からほとばしった。
「違う……ちがうぅ!」
「なんつー声出すの。はしたない」 
 コヨーテは吐き捨てるように言うと、立ち上がる。うっすらと目を開けたシェリルは、彼がベルトを外し、服と下着をずり下ろすのが見えた。彼のそこは既に大きく反り返って立ち上がり、赤く染まっている。
「さっき、かわいいって言ってたよね。もう一回、君のちっちゃい口で可愛がってよ」
 シェリルの反応も待たず、座った彼女の口の中に彼の性器が強引に押し込まれる。喉の奥を彼の先端が突き、頬に彼の恥毛が触れるほど深く。苦しさから彼女はえづき、涙を浮かべた。
 コヨーテはシェリルの髪を撫でながら時々荒々しくそれを掴み、壁を背にして逃げられない彼女の口の中に、何度も繰り返し性器を押し入れた。
 まるで陵辱されているのと同じなのに、彼女はその行為すら大切に受け止めた。彼がそうすることで快楽を覚えるなら、喉の苦しさなど一向に構わなかった。むしろ彼女自身も、下腹から熱い愉悦が湧き、時々膣が震えては、その中に差し込まれたままの、無骨な乗馬鞭の感触を感じた。
「シェリル、こっち見て」
 頭に軽く力がかかり、上を向けさせられる。紅潮して緩んだ顔のコヨーテを目が合った。
 彼の方は、その攻撃を黙って従順に受け止めながら、彼を見上げる彼女が、愛しくて仕方ない。苦しいのか、大きな瞳の端から薄く涙が流れている。罪悪感は、気持ちを萎えさせるどころか、さらに彼を昂らせた。
「……まだ欲しい?」
 動きを止めて、まだ口の中に自分の一物を残しながら訊くと、彼女は頷いた。今の彼女は何を訊いても頷くのではないかと思った。
「どっちに? 口? それとも下の方?」
 少女は少し黙った後、苦しそうに肩で息をしながら、何か答えた。当然だが、口の中に彼のものを含んだ状態では、くぐもった音にしか聞こえない。
「何? ちゃんと言って」
 意地悪く、それを抜かないままもう一度尋ねる。彼女が首を引いて彼の性器を離そうとしたが、さらに腰を突き出して、そうさせなかった。シェリルの頭が石壁に軽くぶつかる。
 再び彼女は何か言った。口の中で動く舌が、不規則に男根を弄り、小さく快楽が押し寄せてきた。しかし勿論、彼女の言葉は不明瞭なふがふがという音にしか聞こえない。他ならぬ自分のものの大きさで、彼女が喋ることができないと思うと、不思議な征服欲が満たされる。一瞬、彼はそれに酔った。

 押し込まれていた性器がやっと引き抜かれる。
 優しくゆっくりと髪を撫でられる。それだけで今まで感じた苦悶も屈辱も全て報われた。唇を唾液にまみれさせ、彼女は彼を見上げている。
「どうして欲しいの? ちゃんとお願いして」
 それは先ほどシェリルがコヨーテに告げたことだった。
「……お願い、入れて」
「ダメ。もっとちゃんとお願いしなさい」
 さっき彼の要求をつっぱねる度に、彼女が感じた興奮を、彼も今感じているのだろうか。頭を撫で続けながらも、ぴしゃりと断る彼の声が耳の奥に響いて、頭が痺れた。
「お願い。……あなたのを、私の中に入れてください」
 息苦しいほど彼女も昂っていた。やっとのことで告げたが、彼は再び首を振る。
「僕の何を? 君ん中にはもうこいつが入ってるじゃん。これじゃ駄目なの?」
 コヨーテは器用に足を繰り、彼女の膣に入ったままの乗馬鞭の柄を軽く押し込んだ。
「は……あっ!」
「ほら、十分気持ちいいでしょ。……ちゃんと言わないなら、このまま君の口で続けて、喉の奥にぶっ放すよ。それでいい?」 
 いつになく粗暴な彼の言葉遣いを聞いて、彼もまた常にないほど興奮していることを、シェリルは本能的に察した。
「ね……言うから。もっと近づいて。大きい声じゃ言えない」
 早く欲しい。
 もどかしく体を揺さぶる彼女は、主人を待ちかねる飼い犬そのものに彼には見えた。
「今度だけね」
 結局彼女の言いなりになっている。苦笑いしながら、彼は膝をついて彼女に顔を近づけた。
 無防備に顔を近づけるコヨーテに、彼女は衝動的に口づけした。予期しないことだったのか、彼は眉を上げて驚いている。
 その隙を突くように、シェリルは素早く膝で彼ににじり寄る。耳たぶの小さい彼の耳元で、彼女が望むことを、この瞬間まで考えたこともないような、極めて淫らな言葉で囁いた。
 それを聞いた彼は、満面の笑みを浮かべると、彼女を固く抱き締めた。


 押し込まれていた乗馬鞭が引き抜かれ、代わりにのしかかった彼の熱いものが、彼女を引き裂きながら入ってくる。
 乗馬鞭とは比べ物にならないほどの太さのそれに、僅かに痛みを覚えたが、それを遥かに越えた、大きく深い悦楽が、彼女の存在全体を包み込んだようだった。
 彼の命令も忘れ、彼女は喉の奥から叫んだ。体が小刻みに震える。こんな愉悦は初めてだ。 
 やっと縄を解かれた腕を、上着を脱ぎ捨てた彼の滑らかな背に回し、力の限り抱き締めた。こんなに自分が喜んでいることを彼に伝えたい。
「シェリル」
「気持ちいい。気持ちいいよ」
 興奮のあまり、声が嗚咽のように震えた。
 コヨーテは挿入の衝撃に喘ぐ彼女の頭を、しっかりと抱いている。頬が押し付けられて、彼の体臭を僅かに感じた。
 やがて彼女の呼吸が少し収まると、彼のしなやかな体はゆっくりと動き始めた。膣の中を往復する彼自身の熱さだけでなく、彼に合わせて揺れる腰、頭。規則的に吐き出される彼の荒い吐息まで、全てがシェリルの悦楽を支え、高ぶらせてくれる。
 喘ぐ彼女は、本能のように彼の唇を求めた。それに気づいた彼はすぐさま彼女にくちづけを落としてくれる。口の中が彼の舌で満たされた。夢中でそれを吸い込む。
 着ているものを全て脱ぎ捨て、お互いに生まれたままの姿で抱き合うのは、初めて彼を知った時以来だ。肌の隅々、体の奥底まで繋がった気がした。
 あの時より彼が近い。ずっと近い。
 この一年ほどの間に、彼との間にあったことをいくつか断片的に思い出しながら、名前も分からない男に彼女はさらに近づこうと、両脚を必死に彼の腰に絡めた。
「痛くない?」
 腰を動かして彼女の内部に突き進みながら、コヨーテは優しく囁いた。シェリルは黙って首を振る。すると彼は彼女の背に手をかけて、彼女の上半身を起こそうとする。彼も起き上がり、座ったまま彼と向き合って重なる形になった。
「前もさ、牢屋の中でこんな感じでしたよね」
「した」
 瞳を覗き込む彼に、小さく頷いてみせる。彼がそのことを覚えていてくれるのが嬉しかった。
「ほんと、あん時アホだったよね。さっさと逃げりゃいいものをさ……」
「でも、いいの。したかったから、いいの」
 シェリルは彼の肩に顔を埋める。蝋のような香りが漂う。彼の体臭まで鼻の奥に刻まれた自分に満足しながら、彼にしっかりとしがみついた。
「そうだね」
 コヨーテは彼女にくちづけると、下から腰を突き上げるように動かし始めた。
「あっ! はあっ! 気持ちいい……」
 シェリルは腰をのたうたせながら、鋭く何度も突き上がる快楽に、悲鳴をあげた。その声に興奮したように、コヨーテの動きが早まる。彼は激しく彼女の小さな体を下から揺さぶり、彼女の嬌声がぶれるほどだった。
「あっあっあっあ……! ううっ、あうっ!」
 慎みの欠片もなく、愉悦を叫ぶ彼女の体から汗が飛び、彼の胸に落ちた。
 そんなに熱いかと思い、彼女の頬に触れたが、汗はかいていないようだ。代わりに大きく開いた彼女の紅い唇から、涎が滴っている。
 そんなに気持ちいいのか。
 彼は唾液を垂らす彼女の唇を吸い、再び自分の舌を押し入れた。彼女も彼の頭に手を回し、髪を乱暴に弄んでいる。
 少しの間言葉も忘れ、ふたりは二匹の獣のように、快楽の喘ぎと悲鳴だけを漏らしながら、互いの体を貪り続けた。
 激しく揺さぶられて、意識がぼうっとしてきた頃、コヨーテはもう一度シェリルを毛布の上に押し倒した。彼の体が離れ、体内から熱いものが引き抜かれる。
「待って……やだ……抜かないで」
 慌てて起き上がって取りすがろうとするシェリルを、彼は穏やかに押し留めた。
「もう一回入れてあげるから。うつ伏せになってお尻こっちに向けて」
「……後ろからするの?」
「そう。……いや?」
「ううん。好き」
 ぼんやり呟くシェリルに、彼は軽くくちづけた。
「じゃあ、早くよつんばいになる」
「うん」
 シェリルは素直に頷き、彼の言葉通りに、両手と両膝をついて尻を向けた。幾分恥ずかしいが、この体勢で交わった時の快楽は、よく覚えている。正面から重なる時と全く違う場所を突かれるのが、たまらなく魅力的だった。
「後ろからされるの好きなんだ? ほんとエロいね」
 尻を両手で掴まれながら、後ろからからかうような声が聞こえてきた。
「だって……」
「だってって言わないの」
 言葉と同時に再び彼自身が体の芯に入り込んできた。
「わっ……あああああっ!!」
 仰け反ってその快楽を味わう。しかし彼は今度は余韻に浸る猶予を彼女に与えず、すぐに腰を打ちつけ始めた。
 それまでよりも大きく激しい動きに、シェリルは我を忘れて叫ぶ。気がつかない内に、彼女自身も彼に合わせて腰を動かし、より大きな喜悦を求めようとしていた。
「シェリル、自分で腰動かしてるよ。やらしーな」
 彼はいきなり自分の動きを緩めたが、夢中だった彼女の動きは止まらず、彼自身に自分の尻を打ち付けるように腰を動かし続けた。
「だって……。動いて。ねえ、動いて」
 四つん這いのまま振り向こうとすると、コヨーテに頭を押さえられた。
「もー、サカリのついた動物じゃないんだから。ちょっとおとなしくしてなさい」
「やだやだ。無理。お願いだから、動いて」
「しょうがないな、もう」
 溜め息が背後から聞こえたと思うと、尻を乱暴に掴まれ、突然荒々しく彼自身が打ち込まれた。驚きと歓喜に、彼女は大きく叫んだ。
「これでいい? ねえ、満足?」 
 背中がしなるほど腰を打ちつけられ、体ががくがくと揺れる。
「うん……気持ちいい! ほんとに気持ちいい!」
「俺も気持ちいいよ。シェリル……もっと言って」
 荒い息の間のコヨーテの囁きも、甲高くうわずっている。
「いい……気持ちいい。他に何も言えない……!」
「シェリル……かわいい……ほんとにかわいい」
 正気の時に聞けば赤面するような、白痴じみた会話をふたりは繰り返した。それは動物の鳴き声と同じで、もはや意志を伝えようという人間の言葉ではなく、ただ互いが感じている感情と快楽を確かめ合いたいという、原始的な叫びに過ぎなかった。
 彼の動きが早くなる。
「あっ、ああーっ! あーっ!」
 一層大きな叫びをあげる彼女の内部を激しく抉りながら、彼もひときわ大きな息を吐いた。
「いくよ……出すよ」
「来て、来て! 全部出して」
 頭を振って狂ったように繰り返しながら、彼が甘い呻きをあげ、彼女の中で震えるのを感じた。彼女自身も意識が一瞬白み、どこか彼方へ追いやられたような錯覚を覚えた。

BackNext

ネット小説ランキング>【R18部門】>魔女とコヨーテに投票
 ↑ネット小説の人気投票です。投票していただけると励みになります。


登録させていただいているサイト様
「山間の城の物語」に投票
 ↑現在連載中の「山間の城の物語」が気に入ったら、クリックして投票してください。
「乙女の裏路地」へ 「にほんブログ村 小説ブログ」へ
fc2ブログランキングへ投票 「十八禁恋愛私花集」へ
*Edit TB(0) | CO(0)

~ Comment ~

管理者のみ表示。 | 非公開コメント投稿可能です。

~ Trackback ~

トラックバックURL


⇒ この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

 ◆Home  ◆Novel List  ◆All  ◆通常ブログ画面  ▲PageTop